登記簿謄本とは?

2025/04/03 19:00 - By 黒山 舞子

不動産の重要書類

「売れない家買取センター」の宅地建物取引士、黒山です。
不動産を購入する際や売却を検討するとき、また相続やローンを組む際に登場するのが「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」です。この書類は、不動産の所有者や権利関係を証明する公的な記録であり、さまざまな場面で必要になります。
今回は、登記簿謄本とは何か、どこで取得できるのか、またどのように活用できるのかを詳しく解説します。

登記簿謄本とは

公的な書類の1つ

登記簿謄本とは、不動産登記簿に記載されている情報をすべて写したもので、法務局が発行する公的な書類です。

登記簿には主に以下の3つの情報が記載されています。

  • 表題部:土地や建物の所在地、種類、面積などの基本情報
  • 権利部(甲区):所有者の氏名や住所、相続や購入をした日付
  • 権利部(乙区):抵当権や地上権など、所有者以外の権利関係
登記簿謄本を見ることで、その不動産が誰のものなのか、どのような権利が設定されているのかを確認できます。

登記簿謄本はどこで取得できる?

近年ではオンラインで取得できるため、法務局へ行かずに手続きができるのもメリットです。登記簿謄本は、以下の方法で取得できます。

法務局の窓口

全国の法務局で発行可能(手数料600円程度)

オンライン(登記・供託オンライン申請システム)

電子交付も可能(手数料480円~500円程度)

郵送請求

郵便での申請も可能だが時間がかかる

登記簿謄本が必要になるとき

登記簿謄本は不動産に関する様々な手続きで必要になります。

確定申告が必要かどうかの確認

不動産の売買:売主・買主ともに所有者を確認するため
住宅ローンの審査:銀行が担保として不動産の権利を確認するため
相続手続き:亡くなった方の名義を変更するため
不動産の権利関係を調査:購入前にトラブルがないかを確認するため

登記簿謄本のチェックポイント

登記簿謄本を取得したら、以下のポイントを必ず確認しましょう!

  • 所有者が正しいか?
  • 抵当権や借入の履歴はあるか?
  • 抵当権や借入の履歴はあるか?
  • 共有名義の場合、全員の持分はどうなっているか?
特に、購入予定の不動産に「抵当権」が設定されている場合、住宅ローンが完済されていない可能性があるため要注意です。

登記簿謄本のチェックポイント

「登記簿謄本」と似た言葉に「登記事項証明書」があります。実は、現在「登記簿謄本」という名称は正式には使われておらず、「登記事項証明書」が正しい名称です。

登記簿謄本(旧称):登記簿の全記録の写し
登記事項証明書(現行):必要な部分の情報を証明する書類

意味としてはほぼ同じですが、正式名称は「登記事項証明書」となります。

登記簿謄本のポイントまとめ
  • 不動産の所有者や権利関係を証明する重要な書類
  • 法務局の窓口やオンラインで取得可能
  • 売買・ローン・相続などさまざまな場面で必要
  • 所有者情報や抵当権の有無を必ず確認
  • 正式名称は「登記事項証明書」なので注意
登記簿謄本は、不動産の所有者や権利関係を証明する重要な書類です。
不動産取引やローン申請、相続手続きなど、さまざまな場面で必要となるため、取得方法やチェックポイントを把握しておくことが大切です。不動産に関するトラブルを未然に防ぐためにも、登記簿謄本を上手に活用しましょう!

黒山 舞子