土地の一部だけでも売れるの?|分筆や境界トラブルを防ぐ売却の進め方 

2025/11/12 07:00 - By 売れない家買取センター管理人

条件を満たせば、土地の一部分だけを売却できるって知っていますか?
そのためには、手続きや測量、登記などの手間がかかるため、流れを正しく理解することが大切です。

この記事では、土地の一部だけ売るときの流れ・費用・注意点・スムーズに進めるコツをわかりやすく解説します。

土地の一部を売却するには「分筆登記」が必要 

土地の一部を売るには、まず「分筆登記(ぶんぴつとうき)」という手続きが必要です。

なぜ「分筆登記(ぶんぴつとうき)」が必要なのでしょう?
たとえば、100坪の土地を所有しているとします。この土地は、登記上「1筆(ひとふで)」としてひとつの地番で登録されています。ここから土地の一部(60坪)だけを売りたい場合、まずは土地を分けて登記上も別の土地として扱えるようにする必要があります。


具体的には、測量を行って境界線を決め、

  • A区画:売る土地(60坪)

  • B区画:残す土地(40坪)

というように分けます。


この作業を「分筆(ぶんぴつ)」といい、分筆が完了すると、登記簿上でそれぞれ別の地番がついた「Aの土地」「Bの土地」として登録されます。この状態になって初めて、売りたい60坪だけを独立した土地として売却できるようになります。

土地の一部を売却する時の流れ

土地の一部を売るには、以下のようなステップで進めます。

① 現地調査・測量  

土地家屋調査士に依頼し、境界を正確に測量します。→ 隣地との境界があいまいな場合は、「境界確定測量」が必要です。

② 分筆登記の準備  

測量結果をもとに、売る部分と残す部分を明確に区分します。※この段階で、売りたい面積・形状を買主と調整することもあります。

③ 分筆登記の申請  

法務局で登記簿を分ける手続きを行います。→ 登記が完了すると、2つの地番が発行され、それぞれが独立した土地になります。

④ 売買契約・引き渡し  

分筆後の土地のうち、売る方だけを売買契約して引き渡します。

土地分筆の費用相場と期間の目安  

土地の一部を売る際に必要な「分筆登記」や「測量」には費用と時間がかかります。費用の内訳や期間をあらかじめ把握しておくことで、スケジュールを立てやすくなります。以下は、一般的な分筆の費用相場と期間の目安です。

 調査内容 費用目安
境界確定測量 隣地との立ち会い・図面作成 約30〜60万円
 分筆登記費用 土地家屋調査士への報酬 約10〜20万円
登記申請費用 登録免許税など 数千円程度

合計費用は、おおよそ40万〜80万円程度が一般的です。測量や登記の進み具合によって異なりますが、完了までの期間は1〜3か月ほど。隣地所有者の立会いなどがスムーズに進めば、1か月以内で終わるケースもあります。

土地の一部だけで「売れるケース」と「売れないケース」  

◯ 売れるケース(条件を満たせば可能)

境界が確定している  

 隣地との境界が明確で、測量図や杭がある土地は分筆がスムーズにできます。→ 確定測量済みの土地なら、登記を分けて一部売却が可能です。

売る部分と残す部分の両方が「接道義務」を満たしている  

 分筆後、それぞれの土地が幅2m以上道路に接している必要があります。→ 残した土地が再建築できない形になると、登記が認められません。

一筆の土地の中で、地目や用途地域が同じ  

 用途地域や地目(宅地・畑など)が統一されていれば、分筆・売却が比較的スムーズです。異なる場合は、地目変更や農地転用が必要になることもあります。

所有者が単独(または全員の同意がある)  

相続や共有の場合でも、共有者全員の同意があれば売却可能です。名義が一人なら、より簡単に進められます。

✖️ 売れない(または難しい)ケース  

境界があいまいで測量ができない  

隣地との境界が不明確だと、分筆登記ができず売却不可。→ まずは隣地所有者との立ち会いで境界を確定する必要があります。

分筆によって接道義務に満たさなくなった

売る部分または残す部分が道路に面しなくなると、建築不可=資産価値が大幅に下がる。→ 自治体によっては登記自体が認められません。

農地を含む土地で転用許可が取れない  

農地法により、農地を宅地などに転用して売るには農業委員会の許可が必要です。→ 許可が下りない場合は売却できません。

共有者の同意が得られない  

共有名義の土地では、一人の判断で勝手に一部を売却することはできません。→ 同意が得られない場合は、全体を売却するか持分売却を検討します。

【注意】土地の一部を売るときに気をつけたいポイント  

土地の一部だけを売るには、分筆登記などの手続きが必要ですが、条件を満たしていないと売却できなかったり、思わぬトラブルにつながることもあります。事前に次のポイントを確認しておきましょう。

  • 境界が確定しているか(確定測量が必要)
  • 分筆後も接道義務を満たしているか
  • 隣地所有者の立会い・同意が得られるか
  • 費用(測量・登記)や税金の変化を把握しているか

売れない・買い手が見つからない場合の対処法 

土地の一部だけを売る場合、形や接道条件によっては買い手がつかないことも・・・そんなときは、👉 不動産買取を検討するのも有効です。「売れない家買取センター」では、手間をかけずに早期現金化が可能です。

  • 古家付きでもそのまま買取

  • 一部売却や分筆予定の土地も相談OK

  • 測量・登記の手配もワンストップ対応

こんなときはご相談ください  |私たちがサポートします  

「相続した土地の一部を兄弟で分けたい」 「分筆手続きや登記がわからない」

    測量士・司法書士・不動産担当が連携し、土地の一部売却をトータルでサポート。
    相談・査定は無料です。お気軽にお問い合わせください。

    📞 今すぐ無料相談してみる

     あわせて読みたい!関連記事 📖

    売れない家買取センター管理人