《成年後見制度とは?》任意後見と法定後見の違い|姫路・西播磨の実家管理も解説

2026/06/30 14:30 - By 売れない家買取センター管理人

親が元気なうちは問題がなくても、認知症などにより判断能力が低下すると、不動産の売却や預金の管理、施設入所の契約などがスムーズに進められないことがあります。


特に、姫路市や西播磨エリアでは、実家の空き家、土地、田んぼなどを親名義のまま管理しているケースもあります。


そのようなときに関係してくる制度のひとつが「成年後見制度」です。


この記事では、成年後見制度の基本と、任意後見・法定後見の違いについて、わかりやすく紹介します。

成年後見制度とは?

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などにより判断能力が不十分になった方を、法律面や生活面で支援する国の制度です。


例えば、本人に代わって預貯金を管理したり、介護サービスや施設入所の契約を行ったり、不動産の管理に関する手続きを行ったりする場合があります。


わかりやすく言うと、本人の財産や契約を法律的に支える制度です。

成年後見制度には
「任意後見」と「法定後見」がある

成年後見制度には、大きく分けて次の2つがあります。

 種類  利用するタイミング特徴
任意後見本人の判断能力がしっかりしているうちに契約する
 将来に備えて、誰に何を任せるかを本人が決めておける
 法定後見
本人の判断能力が不十分になってから利用する
 家庭裁判所が、本人の状況に応じて後見人等を選任する

任意後見とは?判断能力があるうちに備える制度  

任意後見とは、本人の判断能力がしっかりしているうちに、将来判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ信頼できる人と契約しておく制度です。


本人が「将来、この人に支援してほしい」と選んだ人と、公正証書によって任意後見契約を結び、預金の管理や支払い、介護サービスや施設入所の契約、実家の管理に関する手続きなどをお願いできるようにしておきます。


例えば、「将来、施設に入ることになったら長女に手続きを頼みたい」「預金の管理や支払いを、信頼できる家族に任せたい」「実家の管理について、あらかじめ家族にお願いしておきたい」といった内容を、任意後見契約として決めておくことができます。


ただし、契約を結んだ時点ですぐに支援が始まるわけではありません。本人の判断能力が不十分になったあと、家庭裁判所が任意後見監督人を選任すると、契約で決めていた人が任意後見人として支援を行うことになります。

法定後見とは?判断能力が不十分になってから利用する制度 

法定後見とは、すでに本人の判断能力が不十分になっている場合に、家庭裁判所へ申立てを行い、本人を支援する人を選んでもらう制度です。

法定後見には、本人の判断能力の状態に応じて「補助」「保佐」「後見」の3つの種類があります。本人の状態に合わせて、補助人・保佐人・成年後見人のいずれかが選ばれます。

  • 補助(ほじょ):重要な手続きや契約について、ひとりで判断することに不安がある方
  • 保佐(ほさ):重要な手続きや契約を、ひとりで決めることが難しい方
  • 後見(こうけん):多くの手続きや契約を、ひとりで決めることが難しい方

例えば、親の判断能力が低下し、実家の売却や預金の管理、介護施設との契約などを家族だけでは進められない場合、法定後見の利用を検討することがあります。


ただし、法定後見では、誰が支援する人になるかを家庭裁判所が判断します。そのため、家族が「この人にお願いしたい」と希望しても、必ずその人が選ばれるとは限りません。状況によっては、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職が選ばれる場合もあります。(参考:裁判所

成年後見制度は
姫路・西播磨の不動産管理にも関係する 

成年後見制度は、預金の管理だけでなく、不動産の手続きにも関係することがあります。


令和5年(2023年)住宅・土地統計調査(総務省所管)の姫路市分の結果概要によると、市内の空き家は37,560戸、空き家率は14.1%となっています。また、兵庫県の調査概要では、西播磨地域の空き家数も2018年から2023年にかけて増加しており、空き家率は19.0%となっています。このように、実家や空き家の管理は、姫路市・西播磨エリアでも身近な課題のひとつです。


例えば、親名義の実家が空き家になっている場合や、相続予定の土地・田んぼを今後どうするか考える必要がある場合です。親が元気なうちは、売却する、貸す、管理する、家族で話し合うなどの様々な選択肢がありますが、親の判断能力が低下してしまうと、本人の意思確認が難しくなり、不動産の売却や契約手続きがすぐに進められないことがあります。また、成年後見人等が本人の居住用不動産を売却する場合には、家庭裁判所の許可が必要になるため、後見人が付けば自由に売却できるというわけではありません。


特に、実家を売却して施設費用に充てたい場合や、空き家の管理が難しくなってきた場合、土地や田んぼの扱いを家族で決めたい場合などは、親の判断能力があるうちに話し合っておくことが大切です。

成年後見制度を考えるタイミング   

成年後見制度について考えるタイミングは、親の判断能力が大きく低下してからだけではありません。たとえば、次のような場合は、早めに家族で話し合っておくと安心です。

・親が高齢になり、物忘れが増えてきた
・実家が空き家になる可能性がある
・親名義の土地や田んぼがある
・預金や保険、不動産の内容を家族が把握していない
・将来、施設入所や介護サービスの契約が必要になるかもしれない
・相続が起きたとき、家族でもめないか不安がある

大切なのは、親の判断能力があるうちに、親の希望を聞いておくことです。早めに確認しておくことで、後から家族が困るリスクを減らすことにつながります。

成年後見制度は「もしもの後」だけでなく
「備えるため」にも知っておきたい制度 

成年後見制度は、判断能力が不十分になった方を支援するための制度です。

成年後見制度には、本人が元気なうちに将来へ備える「任意後見」と、判断能力が不十分になってから家庭裁判所に申し立てる「法定後見」があります。実家、土地、田んぼ、空き家などの不動産がある場合、親の判断能力が低下すると、売却や管理、契約手続きが思うように進まないことがあります。


だからこそ、まだ元気なうちに、家族で話し合っておくことが大切です。

売れない家買取センターでは、姫路市・西播磨エリアを中心に、相続した実家や空き家、土地のご相談を承っております。

また、8月・9月頃には、相続や実家の管理について考えるセミナーも予定しています。


「今すぐ売却するかは決まっていないけれど、将来が少し不安」「親が元気なうちに、何を確認しておけばいいか知りたい」という方も、まずは情報収集のきっかけとしてご参加いただければと思います。

セミナー詳細はこちら ▶︎

成年後見制度|よくある質問

Q. 成年後見制度は、親が認知症になってからしか使えませんか?
A. いいえ、認知症になってからだけの制度ではありません。成年後見制度には、判断能力が不十分になってから利用する「法定後見」と、本人が元気なうちに将来へ備えて契約しておく「任意後見」があります。そのため、成年後見制度は「判断能力がなくなった後だけの制度」ではありません。親の判断能力があるうちに、任意後見などの備えについて考えておくことも大切です。
Q. 親名義の実家や土地を売る場合にも関係しますか?
A. 関係する場合があります。親の判断能力が低下していると、不動産の売却や契約手続きについて、本人の意思確認が難しくなることがあります。状況によっては、成年後見制度の利用や家庭裁判所での手続きが必要になる場合もあります。実家、空き家、土地、田んぼなどを親名義のままにしている場合は、親が元気なうちに今後どうするかを家族で話し合っておくと安心です。

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